大田区 SunProビル

旧耐震のビルは、もう現役でいられないのか?
既存の5階建てビルを、店舗・倉庫・テナントとして再び活用するための改修計画です。 建物の骨格や階段、設備スペースを生かしながら、老朽化した内装や設備を更新。それぞれの階が新たな用途を受け入れられる、使いやすく柔軟な建物へ整えることが求められました。
「買ってよいビル」を見極める
一棟の再生は、買う前の見極めがほとんどを決めます。構造の状態、法規上の使い方の余地、周辺の賃料相場。(株)S・CAPE CONSULTINGは不動産コンサルティングと設計を分業しないため、取得判断の段階から改修後の姿を描いて収支を組み立てられます。 敷地境界に沿って片側の外壁が斜めに振れた、奥行きのある建物形状が特徴です。不整形な平面でありながら、階段や水回りなどの機能が片側にまとまっているため、各階にはまとまった広さの空間が確保されています。この既存建物の特徴を生かし、細かく区切りすぎず、用途の変化に対応できる余白を残しました。


既存の骨格を生かし、余白を整えることDESIGN CONCEPT

各階完結のゾーニング
1階作業場、2階倉庫、3階事務所、4階貸スタジオ、5階屋上と各フロアごとに区切れる仕様のため、各階完結できるゾーニングを計画しました。 各階の水回りを更新するとともに、荷物の上下移動を支えるダムウェーターを交換。空調、換気、給排水、電気、防災設備も見直し、建物全体の使いやすさと安全性を整えました。 設備や共用機能を片側に集約し、テナント部分をできるだけ広く残すことで、将来の用途変更にも対応しやすい構成としています。
土地探し・読み
候補地の同行内見。建築士目線で「買ってよい土地」を判定。
資金計画・事業計画
金融機関との調整、ローン・保険から事業計画までサポート。
設計・デザイン
過ごし方のヒアリングから基本・実施設計まで。
設計監理
信頼できる施工者と直接契約。品質を建築士の目で監理。
インテリア・竣工後
家具・インテリアの選定から引き渡し後の相談まで、ずっと隣に。
改修設計では、何を新しくつくるかと同じくらい、何を残し、どこまで手を加えるかという判断が重要です。 この建物では、不整形な平面や既存の骨格を無理に消すのではなく、その特徴として受け入れました。一方で、設備や水回りなど、建物を長く使い続けるために必要な部分は丁寧に更新しています。 使い方を限定しすぎない余白を残すことで、これから建物を使う人が、自分たちの場所として育てていける改修を目指しました。