大田区 That’s color Vase

撮影スタジオへ転換
既存ビルを活用し、規模や雰囲気の異なる複数の撮影スタジオへ転換する改修計画です。 撮影面積を確保するだけでなく、メイクルームや機材置場、スタッフルーム、トイレなど、撮影前後の準備と運営を支える機能も必要とされました。建物が持つ広さと天井高を活かしながら、多様な撮影に対応できるスタジオ環境を整えることが計画の出発点となりました。
無柱空間
既存建物は、約25m×15mのまとまりある平面と、梁下約3.4〜3.9mの天井高を持っています。中央に大きな無柱空間を確保できる一方、階段やエレベーター、水回りなどの既存機能が外周部に配置されていました。 そこで、撮影の中心となる空間を大きく残し、メイクルームや機材置場などの付帯機能を周囲へ整理。既存の階段、開口部、シャッター、設備位置を読み替えながら、撮影・準備・搬入が干渉しにくい構成としました。


一つの建物に、異なる表情を持つ撮影の器をつくるDESIGN CONCEPT

3つのスタジオと素地の共用部
1階には約218㎡の大きな「STUDIO 1」を配置し、高い天井と長い撮影距離を確保しました。メイクルームやトイレは外周部へ集約し、撮影空間の連続性を優先しています。 2階は約117㎡の「STUDIO 2」と約87㎡の「STUDIO 3」に分け、それぞれ床材や壁面の表情を変えることで、異なる撮影ニーズに対応しました。スタジオ間の壁には遮音への配慮を行い、メイクルーム、スタッフルーム、機材置場も同じ階に配置しています。 外観は既存シャッターや窓の構成を活かしながら、ブラック・グレーを基調とした塗装と木目のサイン面を加え、撮影施設としての新しい顔をつくりました。
土地探し・読み
候補地の同行内見。建築士目線で「買ってよい土地」を判定。
資金計画・事業計画
金融機関との調整、ローン・保険から事業計画までサポート。
設計・デザイン
過ごし方のヒアリングから基本・実施設計まで。
設計監理
信頼できる施工者と直接契約。品質を建築士の目で監理。
インテリア・竣工後
家具・インテリアの選定から引き渡し後の相談まで、ずっと隣に。
撮影スタジオでは、空間を完成させすぎないことも大切です。 撮影する人が光や家具、小物を加えることで、その都度異なる世界観をつくれるよう、背景となる素材には存在感を持たせながらも、用途を決めつけないバランスを意識しました。 既存建物のスケールや躯体を隠すのではなく、撮影の可能性として捉え直したプロジェクトです。