横浜市 T様邸

プロデューサーとして
2020年、神奈川県横浜市で進められていた戸建住宅の新築計画に、プロデュースとして参画しました。 設計は久保都島建築設計事務所が担当。建築家、施主、施工者それぞれの考えをつなぎながら、土地が持つ魅力を住まいの価値として形にするため、計画全体を支える立場で関わりました。
擁壁を背景に
敷地は、斜面緑地を切り崩して造成された新しい住宅地の一画にあります。周囲には大きなコンクリート擁壁が立ち上がる一方、その上には樹齢を重ねたケヤキや桜の緑地帯が広がっていました。 一般的には制約として捉えられやすい崖と擁壁を、この場所にしかない風景として読み替えることが計画の起点です。人工物である擁壁、その上の木々、さらに空までを一続きの景色として住宅へ取り込む可能性を見いだしました。


斜面緑地の風景を取り込む住まいDESIGN CONCEPT

背景を借景として
擁壁の強度や崖の勾配、安全性を確認したうえで、リビング・ダイニングを斜面側へ大きく開き、緑地を借景として取り込みました。 一方、リビング側の外壁はわずかに湾曲させています。道路や隣地からの視線を抑えながら、室内からは擁壁、木々、空までを連続して感じられるようにするための判断です。 限られた敷地面積の中で、吹き抜けを持つ大空間と3層の個室群を組み合わせ、開放感と生活機能を両立しています。
土地探し・読み
候補地の同行内見。建築士目線で「買ってよい土地」を判定。
資金計画・事業計画
金融機関との調整、ローン・保険から事業計画までサポート。
設計・デザイン
過ごし方のヒアリングから基本・実施設計まで。
設計監理
信頼できる施工者と直接契約。品質を建築士の目で監理。
インテリア・竣工後
家具・インテリアの選定から引き渡し後の相談まで、ずっと隣に。
この計画で印象的だったのは、土地の弱点に見えるものが、視点を変えることで最大の価値になったことです。 プロデュースの役割は、設計の主役になることではありません。施主の思いと土地の可能性を整理し、それを最も適した設計者や施工者へつなぎ、建築として実現できる環境を整えることだと考えています。 擁壁や崖を避けるのではなく、ここにしかない風景として受け入れたことで、唯一無二の住まいが生まれました。