Columnsコラム = 建築の物語と実務
土地探し・資金計画・設計・施工・家具まで。建築をかたちにする実務を、 静かなことばで残していきます。
建築の進め方 — 2026.09.20建築費は上昇基調——資材・人手・性能基準という三つの要因を着工前にどう読むか
建築費の上昇は一時的な高騰ではなく、資材価格・労働力不足・性能基準強化という三つの構造要因に支えられています。だからこそ着工前の資金計画は「今の坪単価」ではなく「着工時の総額」で組む必要があります。本記事では公的統計をもとに上昇の中身を分解し、相談から着工までに押さえるべき判断点を整理します。
建築の進め方 — 2026.09.01領域のない設計。
That’s color|直営・業務委託・提携。撮影スタジオ運営から考える「事業設計」 第1弾では、That’s color VASEが生まれるまでを書きました。 プロカメラマン、投資家、広告会社勤務という異なる専門性を持つメンバーによる事業構想から始まり、私は物件探し・賃貸仲介、建築・インテリア設計、そして運営フォローという立場でプロジェクトに参画しました。 雑色という場所から「That’s color」というブランドが生まれ、「表現を支える器」という意味を込めて、1号店をVASEと名付けました。 当初描いていたのは、VASEを起点として近隣に複数の店舗を展開する構想です。 1店舗目を大型の撮影施設としてつくり、3つの異なるスタジオとRooftopを設け、その周辺にも異なるデザインを持った店舗を展開していく。 設計し、工事を終え、OPENする。 建築として考えれば、ここで一つのプロジェクトは完成します。 しかし、事業としては違いました。 OPENしてからが、本当のスタートでした。 ⸻
建築の進め方 — 2026.08.31撮影スタジオを、物件探しからつくる。
That’s color VASE|不動産・ブランディング・設計・開業まで 撮影スタジオをつくる。 そう聞くと、まず空間のデザインを考える仕事のように思えます。 しかし、That’s color VASEのプロジェクトは、設計から始まったわけではありません。 誰に使ってもらうのか。どのような撮影需要に応えるのか。どこに出店するのか。どのくらいの規模が必要なのか。そして、一店舗で終わらず、その先にどのような展開を描くのか。 最初にあったのは、「撮影スタジオという事業をつくる」という構想でした。 そこから物件を探し、事業計画を立て、ブランドを考え、その事業に必要な空間を設計する。 That’s color VASEは、現在のS・CAPE CONSULTINGにもつながる、不動産・事業・ブランディング・建築を横断したプロジェクトです。 ⸻
建築の進め方 — 2026.08.29政策金利1.0%時代、着工前に読んでおきたい「5年ルール・125%ルール」——変動金利との正しい距離感
着工前に変動金利を検討中なら、まず「5年ルール」と「125%ルール」の仕組みを正確に理解することです。この2つは月々の返済額を一定期間守る安全装置ですが、金利上昇分が消えるわけではありません。政策金利が約31年ぶりに1.0%となった今、返済額が変わらないことと総返済額が増えないことは別だという前提で、資金計画を組み立てる必要があります。
建築の進め方 — 2026.08.23中古のローン控除が拡充される時代に、あえて新築を選ぶという意思決定—令和8年度税制改正を読む
2026年度税制改正で住宅ローン控除は5年延長され、中古住宅の優遇が新築水準へ近づきました。結論から言えば、制度差だけで新築か中古かは決められません。本記事では改正の構図を整理し、注文住宅を「今」選ぶ判断軸と、施主が見直すべきタイムラインを、一次情報をもとに静かに読み解きます。
建築の進め方 — 2026.08.21中東情勢とナフサ高で断熱材・塗料が相次ぎ値上げ——2026年後半着工なら今、決めておきたいこと
結論から言えば、2026年後半に着工する計画なら、断熱材・塗料・ルーフィングの仕様と契約条件を「今」固めておく価値があります。中東情勢によるナフサ高騰で石油化学由来の建材が相次いで値上げされ、見積もりと着工の間にコストのズレが生じやすくなっているためです。本記事では、価格改定の全体像と、設計者・発注者が取るべき先手を実務目線で整理します。
建築の進め方 — 2026.08.14金利上昇局面の住宅ローン、着工前に固めておきたい資金計画の三つの視点
金利が動く2026年、注文住宅の資金計画は「金利タイプ・融資タイミング・返済の余白」の三点を着工前に固めておくことが後悔を防ぎます。この記事では土地契約から竣工までの資金の流れを整理し、変動と固定の考え方、つなぎ融資の設計、そして金利変動に備える余白の残し方までを、設計事務所の実務視点で解説します。まず全体像をつかみ、次に一次情報で数値を確認する順に進めましょう。